「親父の小言」について

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昔の日本では、オヤジと言えば小言というのが定番のように言われて居た者です。ですが最近では、小言をいうオヤジの姿は余り目にしなくなりました。

小言と言いますと、下記のような意味合いに取られていて、何となくマイナスなイメージがありますが、果たしてそうでしょうか・・・。

1 不平。文句。苦情。
2 細かいことをいちいち取り立ててしかること。

オヤジから小言を言われた時には、何となく腹立たしいような、イヤな感じも受けますが、自分が成人して世の荒波に晒された時、フト心に蘇ってくるのが昔のオヤジの小言だったりして、始めて親の気持ちが分かったというようなことを体験した方も多いのではないでしょうか。



ところで世間では、「親父の小言」と言って、「火は粗末にするな」「朝きげんよくしろ」「神仏をよく拝ませ」「人には腹を立てるな」「人に馬鹿にされていよ」「家業は精を出せ」「年寄りをいたわれ」などと言った文言が、全国の土産物の壁掛けや温泉場の手ぬぐいなどに書かれ、売られているのを目にすることがあります。

実はこれは、福島県の大聖寺住職・青田暁知氏の父上であった、青田暁仙住職が昭和三年、三十三歳の時に書かれたものだそうで、同氏が子供の頃に寺の庫裡に掲げられていたものだ、と下記のように述べておられます。(2011年10月29日の致知出版編集部発行のメルマガに掲載された内容より)


『 私にとってはいずれも親しみのある言葉ばかりです。ただ、私は十一歳で父と死別しましたので、この小言について父に深く聞くことは、ついにできないままでした。

ですから、父がどういう思いを込めてこれらの言葉をしたためたのか、小言を言った親父とは、父の父である青田八郎のことなのか、それとも自分の思いを架空の小言親父に託したのか。はっきりしたことは分かりません。

ただ、小言の為書には「親父生前中の小言を思い出して書きました。今にして考えればなるほどと思うことばかりです」の一文があります。

青田八郎の言葉であることを裏付けているかのようですが、父は石田梅岩の石門心学について熱心に勉強していたことなどを考え合わせると、あるいはその影響もあるのでは、とも考えられます。

実際、「家業は精を出せ」「たんと儲けてつかへ」など小言には梅岩の思想と共通する言葉も盛り込まれています。

昭和三十年代の半ば、この小言を町内の商店が商品にして売り出したのをきっかけに、評判が評判を呼んで全国に広がりました。

途中、新たな語句が加わったり、逆に本来の言葉が削られたりと、父のオリジナルとは随分異なるものになってしまいましたが、小言が広がったのは、何か人々の琴線に触れるものがあったからでしょう。』



さて、その暁仙和尚の「親父の小言」は下記の通りです。

1.火は粗末にするな
2.朝きげんよくしろ(朝から不機嫌な顔をするな)
3.神仏をよく拝ませ
4.不浄を見るな(人の悪い所を見るな)
5.人には腹を立てるな
6.身の出世を願へ
7.人に馬鹿にされていよ(いつも謙虚でいろ)
8.年寄りをいたわれ
9.恩は遠くから隠せ(人に受けた恩は一生忘れるな
10.万事油断するな
11.女房のいうこと半分
12.家業は精を出せ
13.何事もかまわずしろ
14.たんと儲けてつかへ
15.借りては使うな
16.人には貸してやれ
17.女郎を買うな
18.女房を早く持て
19.難渋な人にほどこせ
20.生き物を殺すな
21.年忌法事をしろ(先祖供養をしっかりしなさい)
22.ばくちは決して打つな
23.大酒は呑むな
24.大めしを喰うな
25.判事はきつく断れ(自分が責任の持てない相談事には乗るな)
26.世話焼になるな
27.貧乏を苦にするな(人生を楽しめ)
28.火事の覚悟をしておけ(天災に備えて準備をしておけ)
29.風吹きに遠出するな(悪天候で出かけるときは怪我に注意せよ)
30.水はたやさぬようにしろ(水の無駄使いはするな)
31.塩もたやすな
32.戸締まりに気をつけろ
33.怪我と災は恥と思へ(自分の不注意で他人に迷惑をかけるな)
34.物を拾わば身につけるな
35.小商ものを値切るな(無駄に値切るな)
36.何事も身分相応にしろ
37.産前産後を大切
38.小便は小便所へしろ
39.泣きごとは必ず云うな
40.病気は仰山にしろ
41.人の苦労を助けてやれ
42.不吉は云うべからず(取り越し苦労はするな,言うな)
43.家内は笑ふて暮らせ
44.義理は必ず欠くな
45.子のいうこと八九はきくな



こうやって拝見しますと、特別に目新しい内容ではありませんが、いわゆる「人生訓」的なもので、現代に於いても通用するものばかりです。

昔から人々が人生の体験・経験から導き出された、人としての生き方の基本を述べておられます。こうしたことを留意しながら日々を送れば、余り横道に逸れずに生涯を送れるのではないでしょうか。

私の人生訓としては下記のようなことを心掛けるように努めています。

『強く、正しく、明るく、我を折り、宜しからぬ良くを捨て、皆仲良く相和して、感謝の生活をせよ』



さて、何時も申し上げているように、私の願いとするところは、一人でも多くの方が、本当の指圧のやり方を身に付けて、その指圧を通して「和を以て尊し」とする、日本人本来の精神を発揮して頂くことです。そして、指圧をする人も受ける人も、お互いに”幸せ”になって頂きたいと願っています。下記の案内をご覧下さい。

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